産後はかわいいわが子の世話に目が行きがちだが、妊娠・出産を経た女性は心身とも大きなダメージを受けている。放っておくと尿漏れや産後うつなどのトラブルに発展してしまうことも。効果的な対策を2回に分けて紹介する。今回は体編。

バランスボールを使った産後向けエクササイズを楽しむ女性たち=5月下旬、宇都宮市

「育児を楽しむには、お母さんの身体のメンテナンスがとても重要」と話すのは、ことり助産院(鹿沼市)の小嶋由美(こじまゆみ)助産師(47)。

 骨盤や子宮は骨盤底筋という筋肉が支えているが、出産時に赤ちゃんの頭が通ると骨盤がゆがみ筋肉も緩んでしまう。骨盤底筋の隙間に尿道や膣などがあるので、そのままにしておくと、尿漏れやお尻の痛みなどの症状が出てくる。抱っこに慣れていないと腱鞘(けんしょう)炎になることも。小嶋さんは「出産直後からケアして」と呼び掛ける。

 産後女性の体と心をケアする講座を開いているNPO法人マドレボニータのインストラクター佐藤直子(さとうなおこ)さん(41)に自宅で取り組めるセルフケアを聞いた。

 

 寝たままお尻の筋肉を動かす産褥(さんじょく)体操は、産後一晩たてばできるのでお勧め。

 姿勢にも気を付けよう。抱っこや授乳は背中を丸めがちだが、胸を張り、腹筋背筋を意識して上半身を真っすぐに保てば、骨盤のゆがみ改善や肩凝り防止、シェイプアップも期待できるという。「産褥期に無理すると心身とも崩しやすい。産後2カ月は養生して、その後は社会に戻った時に力を発揮できるよう体力を付けてほしい」と佐藤さん。

 産後に衰えた体力や筋肉を取り戻すには、バランスボールを使ったエクササイズを。足でステップを踏んだり、手の動きを組み合わせたりしながら体を動かせば、尿漏れや肩凝りなどを予防できる体になる。赤ちゃんを抱っこしたり、授乳したりしながら運動できるのもうれしい。