年度末になると、幼稚園や小学校から子どもが持ち帰ってくる絵画や工作の作品。できれば子どもが一生懸命作った作品を残してあげたいが、毎年増えていくだけに保管に困ってしまう人も多いのでは。そこで、保存のアイデアを二つ紹介したい。 

 作品を現物のまま残したい人にお勧めなのが、絵画を製本し、世界に一つだけの本に仕立てて保存する方法。子どもの作品を画用紙に貼り付け、表紙を付けて作る。本にするまで手間や時間はかかるが、子どもならではの絵のタッチがそのまま感じられ、本棚に入れておけばいつでも成長の証を見返すことができる。
 下野市祇園3丁目で製本教室「作品絵本 おもいで屋」を主宰する長田恭子(ながたきょうこ)さんは「作品が片付くだけでなく、子どもは自分の作品を親が大切にしていると分かり、絵や工作にさらに自信を持つようになる」と話す。

長田恭子さん

 かさばる工作はつぶしたり、切ったりして、画用紙に貼り付ければ残せる。また身体測定の記録や発表会のプログラム、クラス名簿、手紙や折り紙なども貼り付けたり、封筒を貼り付けてその中に収めたりと、一冊に思い出を凝縮できるのがうれしい。表紙布は子どもが着ていたパジャマや昼寝布団のシーツなどを使うと、後で見た時に懐かしさがこみ上げてきて、よりいとおしい本に。
 物を増やしたくない人や保管するスペースがなく、作品を残すのが難しい人は、コンパクトなフォトブックにするのも一つの手。衣食住のスペシャリストが集う宇都宮市の「SSS-Style+」の代表で、整理収納コンサルタントの小堀愛生(こぼりめぐみ)さんは「写真で撮るだけでは、どこに何が入っているか分からなくなる。フォトブックにする一手間で、子どもは親の愛情を感じて自己肯定感が高まり、親も子どもへの理解を深めて相互理解につながる」という。
 小堀さんのお薦めのアプリは安価にフォトブックが作れる「nohana」。ページごとに文字も入れられ、子どもが言った言葉やママのコメントを入れると、見返した時に思い出がよみがえりやすくなる。
 実際に子どもたちの作品をフォトブックにしている同社のホームスタイリスト菊池紀子(きくちのりこ)さんは「一緒に作品を選び、撮影する子どもとのコミュニケーションの場なので、1年間を締めくくるイベントになっている」と話す。フォトブックにしたら作品は全て処分する、一つだけ取っておくなどルールを決めておくと、子どもは納得して処分させてくれるそうだ。

小堀愛生さん(左)と菊池紀子さん

 撮影は背景もおしゃれにしたい。菊池さんは100円ショップで購入した壁紙を薄いボードに貼り付けた物を2枚用意し、後ろからガムテープでつなげて背景を作り、ミニスタジオにしている。撮影はスマートフォンで。データはスマホに取り込まれ、空き時間に写真を整理しやすく、アプリにつなげば簡単に注文できる。

 何年間も作品をためてしまった人は、記憶が鮮明な最近のものから取りかかろう。昔のものから始めると、思い出すのに時間がかかり、投げ出したくなってしまうという。

壁紙をボードに貼った背景を使って撮影する菊池さん