県内の大学でも、学生の就職に向けた保護者への説明会が広がっている。企業が学生に就職の内定を出す際、親にも確認する「オヤカク」という言葉が生まれるほど、保護者が深く関わる時代。作新学院大が23日に開いた保護者対象の就職ガイダンスで、出席者は就職活動の日程や学生への接し方を学んだ。

 作新学院大のガイダンス。講演のタイトルは「保護者のための就活講座」だ。

 講師のリクルートキャリアの長嶋信也(ながしましんや)さん(58)は助言した。「価値観を押し付けず身近な大人として相談にのって」「『エントリーシート』『お祈りメール』など就職活動で使われる言葉を知り子どもと話を」。お祈りメールは、「ご活躍をお祈りします」と添えられる不採用の知らせのことだ。

 同大は3年生の保護者向けのガイダンスを実施。出席した父母ら約70人は熱心に耳を傾けた。

 宇都宮市峰町、室井とし子(むろいとしこ)さん(45)は「自分の時とは違う。親の協力が必要」と感じた。妻と訪れた那須塩原市の会社員男性(54)は「日程や親に求められることなどが参考になった」。

 5年目を迎えた同大の保護者向けの就職ガイダンス。キャリア・就職支援課の岡本陽之輔(おかもとようのすけ)課長(64)は「内定が出ても、『知らない会社だ』など保護者の意見で辞退する学生がいる。また大学だけでは学生が真剣にならない。保護者の支援が必要」などと説明する。

 県内では白鴎大や帝京大宇都宮キャンパス、さらに県も、説明会などを開いている。実施していない文星芸術大の担当者も「やらなくてはいけない時代がきたのかと思っている」と話す。

 こうした傾向について長嶋さんは「親の言う通りに生きる学生が増えたためでは」と指摘。「親も、ブラック企業などの問題もあり心配する。就職活動を理解し支援することが就職につながる」としている。