仕事と子育ての両立支援策の一環として、県内企業などが育児休業中の女性を応援する取り組みを進めている。産後ケア教室の開催やオンライン講座の導入など支援の形はさまざま。いずれもスムーズな職場復帰や雇用継続につながると期待されている。

 赤ちゃんを抱いた母親らがバランスボールに座ってリズミカルに弾む。栃木銀行は10月下旬から、育休中の希望者を対象に「産後のこころとからだのセルフケア」をスタートさせた。

 講師はNPO法人マドレボニータ(東京都)の認定インストラクター佐藤直子(さとうなおこ)さん。初回は、産後3~11カ月の10人が有酸素運動で汗を流した後、コミュニケーションワークを行った。

 県内支店に配属されている女性(33)は「やはり資本は体ですね。同じ立場の人たちと話せたことも良かった」と笑顔を見せた。

 正社員の3分の1が女性という同銀行。結婚や出産を理由とした退職は、大きな損失だという。同ケアによって、心身が不安定になりやすい産後の健康づくりを応援し、女性行員の定着につなげたい考えだ。開催は年3回を予定している。

 子守に協力した人事部人材教育室の上原恵子(うえはらけいこ)さん(60)は「育児で培った思いやりは会社の財産。接客に必ず生きる」と母親らに温かいまなざしを向けた。

 「育休中は社内の情報を得られない」「復職後に生かせるスキルアップをしたい」−。こうした女性社員の声を受け、昨秋にオンライン講座のシステムを導入したのは、電子部品などの製造・販売を手掛けるデクセリアルズ(鹿沼市)。

 このシステムは、パソコンやスマートフォンからログインすると、人事情報や役員からのメッセージを見られるほか、語学や資格試験対策、育児など約100種類ある講座を自由に選んで受講できるのが特徴だ。「育児の合間に気軽に取り組める」と好評で、英会話や美容関連が人気という。

 両立支援の総合的な取り組みが評価され、10月には栃木労働局雇用均等室から表彰を受けた。同社は「全ての社員が、前向きに健康的に働ける職場環境づくりを目指す」としている。

 また、アミューズメント会社、五月女総合プロダクト(栃木市)は3年前から、育休中の社員に対し、関連セミナーの受講促進に力を入れている。