ことしの就職戦線は「売り手市場」といわれている。リーマン・ショックや東日本大震災の影響で苦戦を強いられてきた学生に、ようやく光が差してきたといえるのかもしれない。

 一方で政府が経団連に「学業優先」と要請した影響で、採用活動の解禁が3カ月繰り下げになった。企業も学生も前年踏襲というわけにはいかないようだ。

 県内で開かれる合同企業説明会や就職セミナーを取材すると、企業、学生とも他社やライバルとなる他学生の動きが気になるようで、まさに「手探り」といった印象を受ける。

 就活中の女子学生は「先輩の経験談が参考にならない」と不安そうだった。気持ちは理解できた。

 ただ、ある大学の就職担当職員の言葉に納得した。「去年とは違っても、スタートラインは皆一緒ですから」

 街中でリクルートスーツの学生を見掛ける。「頑張れ」と心の中で祈っている。