「ゲームみたいで楽しそうだな」。画面の中で動き回る分身(アバター)を見て思った。2月に開催された県内企業の合同説明会「就活フェア」(下野新聞社主催)はインターネット上の仮想空間「メタバース」で行われた。来春、就職予定の学生は思い思いのアバターの姿で説明会に臨んだ。
県内の教育機関や企業でメタバースを使った取り組みが広がりを見せている。
宇都宮短大付属高は6月からメタバースに“教室”を開設し、体調不良などの理由で登校できない生徒向けに授業を予定しており、開設準備を進めている。
広告業などのヤマゼンコミュニケイションズ(宇都宮市)も今月、常設のメタバース空間を開設した。当面は、共通の趣味を持つ人たちの交流の場を企画し、将来的に事業化を目指す。
国内でも大企業が続々とメタバース事業に乗り出し、県内企業からも「インターネットが登場した時と同じくらいの可能性を感じる」と期待の声が挙がる。一方で米国のある大手企業は事業戦略の見直しで、メタバース部門を解散するなどメタバースの先行きは不透明だ。メタバースは私たちの生活を変えるのか。注目していきたい。
有効求人倍率1.15倍
県内7月 前月比0・03ポイント上回る
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