
下野新聞社の会員制組織「しもつけ21フォーラム」の10月例会が14日、宇都宮市内で開かれ、ミツカン代表取締役社長兼最高経営責任者(CEO)の吉永智征(よしながともゆき)氏(51)が講演した。吉永氏は「変革と挑戦~未来ビジョン宣言の実現に向けて~」の演題で、挑戦を続けてきた同社の歴史や、人々の食生活を支えるための取り組みについて語った。
愛知県で酒造業を営む創業家が1804年に酒かすから酢を造った。日本酒醸造に支障があるため当時はタブー視されていたが、米酢より安価なため庶民の支持を集め、江戸でのすし普及に貢献した。
過去にはビール醸造や金融業にも参入した。ハンバーガーショップや冷凍食品など短命に終わった事業もある。「たくさん挑戦し、失敗してきた。成功、失敗を問わず、経験を重ねないと成功への確率は高まらない」と述べた。
2018年、10年後の未来を見据えて「未来ビジョン宣言」を発表した。自然との調和や、健康とおいしさの両立などを目指して素材本来の味を引き出す商品開発などに取り組む。「コストとの両立が難しいが、やらなければいけない」と強調した。
吉永氏は1993年入社。2017年より現職。ミツカンホールディングス取締役などを兼任する。
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