総務省が29日発表した5月の完全失業率(季節調整値)は、前月比0・2ポイント上昇の3・0%となり、2カ月連続で悪化した。昨年12月以来、5カ月ぶりの3%台。新型コロナウイルス感染拡大に伴う雇用情勢の悪化が長期化し、好転する兆しが見えない状況が続いている。

 厚生労働省が同日発表した5月の有効求人倍率(季節調整値)は、前月と同じ1・09倍だった。有効求人倍率は求職者1人当たりの求人数を示す。コロナ禍前の2019年5月は1・61倍の高水準だったが、20年5月は1・18倍に急落。今年5月は1・09倍まで落ち込み、コロナ前と比べて低水準で推移している。

 失業率を男女別で見ると、男性が前月から横ばいの3・2%、女性は0・4ポイント悪化の2・7%だった。完全失業者数は前年同月比13万人増の211万人。総務省の担当者は「コロナで女性が離職し、新たな職を探す動きが目立った。結果として失業率の悪化につながった」と分析している。

 政府の緊急事態宣言発令による外出自粛要請の影響を受け、宿泊業や飲食サービス業の需要は大きく減った。5月の宿泊業・飲食サービス業の就業者は368万人で、19年5月と比べて46万人の大幅減となった。主要な産業別で減少幅が最も大きく、両業種の苦境が反映された形だ。

 雇用情勢の地域差も大きい。都道府県別の有効求人倍率は、最も高い福井県が1・77倍、最も低いのは沖縄県の0・75倍。1倍を下回ったのは沖縄のほか、埼玉、千葉、神奈川、滋賀、兵庫の計6県。