栃木労働局は28日、4月の県内有効求人倍率(季節調整値)が1・01倍となったと発表した。前月を0・02ポイント上回り、2カ月ぶりに1倍を超えた。新型コロナウイルスの影響で、空調工事や店舗改装の受注増があった建設業や、看護職の需要がある医療・福祉で新規求人が増加した。

 季節的要因を除いた原数値では、雇用の先行指標となる新規求人数が前年同月比16・9%増の1万2176人と大幅に伸びた。このため、有効求人数は同比1・9%増の3万4749人で21カ月ぶりに増加へと転じた。

 新規求人は主要11業種の多くで前年を上回った。特に、建設業は企業や学校などによる受注増を背景に16・5%増。医療・福祉では看護師の業務負担を軽減する看護補助の求人などがあり、26・1%増となった。

 ただ、コロナ禍前と比較すると新規求人数は2019年比15・4%減となり、同9・6%減だった3月よりも減少幅は拡大した。

 季節調整ベースでの有効求人数は前月比6・4%増の3万5118人。有効求職者数は同4・0%増の3万4736人となり、有効求人倍率は3カ月ぶりに上昇した。栃木労働局の藤浪竜哉(ふじなみたつや)局長は「求人は増えてきている感じはあるが、まだ力強さが感じられない。(県内有効求人倍率が)1倍を超えたからといっても楽観できない」との見方を示した。4月の全国有効求人倍率は0・01ポイント下降して1・09倍。本県順位は前月と変わらず39位だった。

失業率6カ月ぶり悪化全国

 総務省が28日発表した4月の完全失業率(季節調整値)は前月比0・2ポイント上昇の2・8%で、昨年10月以来、6カ月ぶりの悪化となった。

 厚生労働省によると4月の有効求人倍率(季節調整値)は、前月比0・01ポイント低下して1・09倍。新型コロナウイルス感染拡大前に比べて落ち込みが続いており、コロナ禍が雇用環境に与える影響の長期化を反映した結果となった。

 完全失業者数は、前の年の同じ月から20万人増えた209万人で、内訳は男性が129万人、女性80万人だった。厚労省の担当者は「今回の緊急事態宣言の影響は昨春よりも限定的ではあるが、厳しい状況に変わりはない」としている。