取り付けは後部座席に

シートベルトがピンと張るぐらいきつく締めればぐらつかず正しく付けられている証拠だ

 車社会の県内では、子育て家庭にとってチャイルドシートはマストアイテム。子どもが生まれたばかりの頃は意識して使っていても、成長につれて正しい使い方を忘れている人もいるだろう。子どもの命にも関わるチャイルドシートの使い方を、日本自動車連盟(JAF)栃木支部の田村鋭夫(たむらえつお)さんに聞いた。

 チャイルドシートは乳児専用(新生児~1歳くらい)、乳幼児用(新生児~4歳)、幼児用(1~4歳)、学童用(4~10歳)などに分類される。

 子どもがチャイルドシートに乗るのを嫌がって、予定が狂ってしまった経験のある人も少なくないだろう。田村さんは「子どもの体に合っていないものや、使い慣れていないものは子どもにとっても不快なのでは」と分析する。

 購入時はシートに乗る子どもや乗せ降ろしを手伝う祖父母と一緒に選ぶこと。実際に手に取って子どもの体に合うサイズや、子どもを乗降させやすい商品を探すことが重要だ。

 車のシートベルトで固定するタイプが一般的だが、専用の金具で固定するISOFIX(アイソフィックス)タイプも登場。シートが回転するものが多く子どもを乗せ降ろしさせやすいが、シートベルトタイプと比べて割高で重いので付け替えるのは一苦労。付け替えが多い家庭は取り付けしやすい軽いタイプ、車が1台なら回転式にするなど家庭の状況に応じて選ぼう。

 「少しの移動なら、しっかり抱っこすれば大丈夫」と過信している人も多いが、とっさのブレーキに対応できず抱えていた荷物を落とした経験がある人もいるはず。しっかり抱っこしたつもりでも急ブレーキで子どもを落としたり、運転席側に子どもが飛び出したりする危険性があるので、短距離移動でもチャイルドシートに乗せ、体を固定するハーネスも忘れずに付ける。

 取り付ける座席にも重要なポイントが。よく助手席にチャイルドシートを乗せている車を見掛けるが、助手席のエアバッグの衝撃で座面やダッシュボードに体を押し付けられると、大けがをしかねない。

 チャイルドシートは後部座席への取り付けが基本。子どもの表情が見え、より安全な乗せ降ろしがしやすい後部座席の左側がベストだ。「子どもの命が最優先。子どもが『景色が見たい』と助手席に乗りたがっても決して取り付けないでほしい」と話す。

 

「6歳で卒業」は間違い 身長140センチまでは使用を

 昨年JAFが行った調査では、1歳未満は88%がチャイルドシートを使用していたのに対して5歳では48%しか使用しておらず、年齢が上がるにつれてチャイルドシートを使う子どもは減っていく傾向にある。

 道交法では、チャイルドシートの使用が義務付けられているのは6歳未満の子どもまで。では6歳になればチャイルドシートを使わなくても問題ないかというと、田村さんは「大人用のシートベルトを利用するのは危ない」と強調する。

 車のシートベルトは140センチ以上の大人が使用することを想定して作られている。140センチに満たない子どもではシートベルトが首やおなかにかかり、事故が発生した時にベルトが締まって首やおなかを痛め、命に関わる大けがにつながる危険性もある。

 小学校低学年の子どもには肩ベルトの位置を調整できる学童用シートや、座高を高くするブースタータイプの使用がおすすめ。使用するときは首にベルトが掛からないように位置を調節することが大切だ。

田村さんは「小学校に上がったからチャイルドシートは卒業ではなく、子どもの安全のためにも成長に合わせてシートを使い分けてほしい」と話した。