あしぎん総合研究所が2日までに発表した「賃金と雇用に関する動向調査」によると、2016年度に賃上げ(ベースアップ)を実施すると答えた企業は29・4%で、35・9%だった15年度を下回った。同総研は「中国経済や円高の影響などで、もう少し落ち込むかと見ていた。ベア実施で社員のモチベーションを高め、成長につなげようとする企業の努力で持ちこたえているようだ」としている。

 調査は4月中旬から5月上旬、足利銀行の取引先1767社を対象に実施し、918社が回答した。

 「賃上げ、定昇とも実施」と回答した企業は15・1%、「賃上げのみ実施する」は14・3%で、賃上げ実施企業は計29・4%だった。「定昇のみ実施」は43・5%、「賃上げ、定昇とも実施しない」は19・6%だった。

 賃上げを実施するのは、大企業で34・4%、中小企業で27・8%。業種別では製造業32・0%、非製造業27・5%だった。

 賃上げ実施の理由(複数回答)は、「社員のモチベーションを上げるため」が最多の82・3%。「良い人材を確保するため」50・9%、「毎年実施しているため」32・8%と続いた。

 賃上げをしなかった理由は、「賞与など一時金で対応」が42・7%、「業績が回復していないため」が36・8%、「国内景気の先行きが不透明」が35・3%だった。

 今春の新卒者採用について聞いたところ、採用したと回答した企業は49・0%。17年度の新卒者採用予定は、「採用する」が49・1%、「採用しない」が21・6%、「未定」が29・3%だった。