保育士を確保し待機児童を解消するため、県が2016年度に「保育士・保育所支援センター」を開設する方針を固めたことが18日、分かった。専任のコーディネーターを2人配置し、保育士の資格を持っていて仕事に就いていない「潜在保育士」からの就職相談に応じたり、保育所の要望を聞いて就職をあっせんしたりする。4月1日の開設を目指す。

 事業費として16年度県一般会計当初予算案に600万円を盛り込む見通し。センター運営には宇都宮市も関与し、初年度に250万円を負担するとみられる。業務は県社会福祉協議会に委託する。

 支援センターはハローワークと連携して就労支援を行う。子育てなどで離職した保育士は、フルタイムの正社員ではなくパートなどの短時間勤務を希望するケースも多い。コーディネーターは勤務地や勤務体系など復職希望者の相談に応じ、最適な職場を紹介する。また市町や保育所、認定こども園などにも出向いて情報収集し、必要な人材の提供に努める。就職相談会や研修会も実施し、潜在保育士らの復職を支援する。

 県こども政策課によると、県内の保育所(認定こども園含む)の利用待機児童は2015年4月1日現在で250人に上り、前年同期の66人に比べ184人増加した。県内市町には、保育所の定員に空きがあっても保育士不足で児童を受け入れられないケースもあるという。

 県に登録する保育士の有資格者は15年6月現在で約1万9600人いる。一方、県内の保育所で勤務する保育士は14年4月時点で約6400人しかおらず、約3分の2が潜在保育士とみられる。栃木労働局によると、15年11月の保育士の県内有効求人倍率は2・56倍で、全職種の平均は1・10倍。前年同月の保育士1・75倍と比べても大幅に増加している。県内の保育士不足は深刻な状況だ。

 県は15年度中に県内の保育士有資格者全員を対象にしたアンケートを実施し、就労希望の意向などを聞く予定。調査結果をセンター運営に反映させるとみられる。