関東財務局宇都宮財務事務所は29日、7~10月の県内経済情勢を発表し、「一部に弱さも見られるが、引き続き持ち直している」として総括判断を2期連続で据え置いた。生産活動で足踏みが見られたが、個人消費と雇用情勢は回復基調にあり、同事務所の星典行(ほしのりゆき)所長は「零細企業など一部で消費増税の駆け込み需要の反動が長期化しているが、個人消費は反動が和らぎ全体をカバーしている」と説明した。

 7月以降の経済指標に10月第2週までの企業聞き取り結果を加味した。7段階で表す天気マークは、上から3番目の「くもり一部晴れ」と6期連続で据え置いた。

 生産活動は緩やかに持ち直しているものの、特に電気機械が伸び悩んだため下方修正した。反動減や夏の天候不順の影響でエアコンを中心に受注が減った。

 個人消費は大型小売店の7、8月の販売額がほぼ前年並みだったのに加え、気温の冷え込みが早く衣料品販売が上向いた。自動車販売はハイブリッド車が好調。雇用情勢は有効求人倍率がほぼ横ばいで推移し、緩やかに持ち直している。

 企業からは「生鮮品が好調で全体では前年を上回った」(小売り)、「住宅展示場来場者が8月末から増え、受注増加を期待する」(建設)といった声の一方、「人手不足による工期延長で出荷が遅れ、在庫の保管場所を賃借するコストが増えた」(鉄鋼)などといった意見もあり、労働力不足が顕在化している。

 先行きについて、同事務所は「本県は北米や中国への輸出企業が多く、世界経済や反動の長期化、原材料費の動向を注意する必要があるものの、各種政策で着実な景気回復へ向かうことが期待される」とした。