「本格的な光ブロードバンド時代に向けて」 NTT東日本社長 高部豊彦氏

下野新聞社など主催の第三十八回しもつけ21フォーラムが三十日、宇都宮市内のホテルで開かれ、NTT東日本社長の高部豊彦氏が「本格的な光ブロードバンド時代に向けて」と題して講演した。光ファイバーの利用者が急速に伸びている現状を紹介した上で、「今年、(従来型の)非対称デジタル加入者線(ADSL)を逆転し、来年度には完全な拡張期に入る。(民営化以降落ち込んでいる)収益を上向きに転じたい」などと述べた。

光ファイバーが従来の回線と違うのは「受発信とも高速なスピードが出ること」と指摘。自宅での映像作品視聴や在宅勤務などを低価格で可能にする利点を述べた。

かつて一九七〇年代の前半に固定電話が急速に普及した例を引き合いに、「いまはそれに近い勢い。四年後には利用者を(顧客の半数に当たる)三千万人に乗せたい」と強調。そのために安くて使い勝手の良いサービスを実現すると訴えた。

また、民営化以降の構造改革の歩みを紹介した。二十年間で東京−大阪間が五分の一、市内通話が十円から八・五円になるなど、通話料の低価格化を実施したことで、売上高の減少が続いたという。

これに伴うコスト低減のため、民営化時点で三十一万人いた従業員を二十万人を切るまでに削減してきたと説明した。

社員の年齢構成は五十歳代が56%を占め、その大半が五十歳代でいったん退職し、再雇用された人。「中高年が多く、日本の縮図。今年四月に年齢給を廃止するなど給与制度を変えてきた。ただ経験も重要で資格給の中に残している」とし、ベテランの技術を生かすため六十五歳まで働ける仕組みも設けたとした。