栃木労働局は29日、2月の県内有効求人倍率(季節調整値)が前月から0・04ポイント増の1・13倍となったと発表した。上昇は2カ月連続。全国は1・21倍で、本県順位は四つ上がって36位。雇用情勢判断を「一部に厳しさが残るものの、持ち直しの動きが広がりつつある」と9カ月ぶりに上方修正した。

 藤浪竜哉(ふじなみたつや)局長は「求人数の増加が続き、今後も堅調に推移することが見込まれる。新型コロナウイルスの感染拡大やウクライナ情勢の経済への影響が懸念されるので、楽観することなく動向を注視する必要がある」と述べた。有効求人数が2・0%増加したが、有効求職者数が2・1%減となったため、倍率が上昇した。

 季節的要因を取り除いた原数値では、雇用の先行指標となる新規求人数は前年同月比16・4%増の1万4346人。業種別では製造業が50・0%増となった。自動車関連部品や医療機器、半導体など幅広い分野で求人が増えた。飲食業は5・3倍となった。全国展開の事業所がまとまった求人を提出した。宿泊業は38・9%増で、複数の施設で求人再開の動きがあった。

 新規求職者は4・0%減の6429人。新型コロナの感染拡大で求職者の動きが停滞した。

2月全国失業率 2カ月ぶり改善 求職控え見かけ上改善

 総務省が29日発表した2月の完全失業率(季節調整値)は前月比0・1ポイント低下の2・7%で、2カ月ぶりに改善した。2月は新型コロナウイルスのオミクロン株による感染「第6波」がピークを迎え、まん延防止等重点措置が一時、36都道府県に拡大。求職活動を控える人が増え、失業中でも職探しをしていない人は数値に反映されないため、見かけ上、改善したとみられる。

 厚生労働省が同日発表した有効求人倍率(同)も、前月比0・01ポイント上昇の1・21倍で、2カ月連続の改善。ただ、一時的に仕事を休む休業者数は242万人で、前月の249万人に続き200万人を超えた。両省の担当者は「数値は改善したが、休業者は依然として多い。実態としてはコロナの影響が見られる」などとしている。

 完全失業者数は前年同月比15万人減の180万人で8カ月連続の減少。一方、就業者数も同35万減の6658万人で5カ月連続で減った。産業別では教育・学習支援業が同20万人減と大きく落ち込んでおり、総務省の担当者はオミクロン株による休園・休校が影響したとみている。有効求人倍率は求職者1人当たりの求人数を表し、数値が高いほど職を得やすい。都道府県別では、最も高い福井が1・91倍。最も低いのは沖縄の0・79倍だった。