収入増や人脈開拓などを目的に従業員の兼業や副業を認めている県内企業の割合が21・7%となったことが7日までに、帝国データバンク宇都宮支店の調査で明らかになった。4年前の前回調査から5・7ポイント増加した一方、導入へ否定的な企業が半数近くを占め、社員個人の給与所得が増えにくいコロナ禍でも拡大していく傾向は見られなかった。

 同支店の担当者は「数字上では少し増えたが、規模の小さい企業ほど経営上の厳しさからやむを得ず認めているのが実情。導入によるメリットが顕在化すれば経営者の見方も変わってくるのではないか」と話した。

 調査は今年2月、県内企業352社に実施し、143社から回答を得た。回答率は40・6%。

 兼業や副業を「積極的に認めている」と回答したのは2・6ポイント増の5・6%。「やむを得ず認めている」としたのは3・1ポイント増16・1%、「今後は認める予定(検討含む)」は5・1ポイント減の11・9%だった。「今後も認めない」は3・5ポイント増の45・5%となった。

 事業規模別で見ると、「認めている」企業の割合が最も多かったのは中小企業で23・7%。次いで小規模企業16・6%、大企業15・2%と続いた。

 「今後も認めない」は、大企業が最多の51・5%、小規模企業が47・6%、中小企業は43・6%だった。

 回答企業からは、肯定的な立場では能力向上や本業への意欲の高まりを期待する見方があった。しかし否定的な意見としては、本業がおろそかになることや長時間労働を招くことなどを懸念する声が寄せられた。