来春に卒業を予定する大学生らへの採用面接や筆記試験が1日、政府が主導する日程ルールの解禁日を迎えた。新型コロナウイルス感染拡大が続く中、昨年に続き、主要企業ではオンライン方式が定着。画面越しのやりとりに慣れた学生も多い。学生有利の「売り手市場」は陰りを見せるものの、企業側の意欲は堅調で、解禁前に採用活動を進める企業も見られる。

 損保ジャパンは最終面接まで全てオンラインで実施する。採用担当者が「昨夜は何を食べましたか」と雑談の時間を設け、東京都の私大4年の男子学生(21)は「緊張がほぐれて伝えたいことを伝えられた」と話した。

 新型コロナウイルスの影響が見通せない中、安定志向が高まり、大手の志望者が増加した。

 リクルートワークス研究所(東京)によると、従業員数5千人以上の企業の希望者は前年比1・5倍。大学の就職支援担当者からは「大手に学生が集中し、例年よりも早々に選考から漏れる学生が多い」と懸念の声も上がる。東京海上日動火災保険は面接に先立つ説明会をオンラインに変え、参加者が昨年から倍増。

 三菱商事は1日、オンラインで約1500人を面接。人事担当者は「部活の大会や留学の機会が減った。派手な経験でなく、ビジネスに必要な能力を見極めたい」と述べた。最終面接は対面とする。三井住友海上火災保険は首都圏の最終面接を対面とする。他地域は感染状況を見て判断する。鹿児島大4年の女子学生(22)は「顔色が良く見える専用の照明を買った。パソコンのカメラに視線を向け話すことを心掛けている」とオンライン面接のこつを語る。