2020年度(20年4月~21年3月)に正社員の採用予定がある県内企業の割合は57・4%で、前年度を15・3ポイント下回ることが22日までに帝国データバンク宇都宮支店の調査で分かった。05年の調査開始以来、最高となった前年度から一転、7年ぶりに6割を切った。非正社員についても大幅に減少しており、同支店の担当者は「景況感の悪化により採用意欲が落ち込んだ」とみている。

 正社員の採用予定はリーマン・ショックの影響で最も低かった10年度(38・7%)以降、増加傾向にあった。だが、20年度は採用予定がある企業の割合が落ち込んだ。一方「採用予定はない」とした企業は8・0ポイント増の28・7%になった。

 同支店の担当者は「人手不足がベースにあるのは変わらない」と指摘する。その上で、海外情勢の先行き不透明感などによる「景況感の悪化」が採用意欲の低下に結び付いたと分析する。新型コロナウイルスの感染拡大による業績への打撃も影響したとみられる。

 採用予定がある企業の割合を業種別で見ると、卸売りが30・8%と低かった。一方で、運輸・倉庫は回答した全企業が「採用予定がある」とした。製造、小売り、サービスもいずれも6割を超える高水準だった。

 規模別では大企業が80・0%だったのに対し、中小企業は51・9%にとどまり規模による差が見られる。

 「人件費を捻出する余裕がない」(製造)、「中小企業まで人材が回ってこない」(運輸・倉庫)といった声が上がる中、「人材確保は急務」とする企業も複数あった。

 また、非正社員の採用予定がある企業の割合は前年度比17・6ポイント減の41・9%だった。主要6業界で50%を超えたのは、小売りのみだった。業績やコスト面を理由に採用を見送る企業が目立ったという。

 調査は2月14~29日、県内企業338社に対して実施し、129社(38・2%)から回答を得た。