新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため政府がイベント自粛を要請する中、今月から本格的に始まった大学生らの採用活動が様変わりしている。感染リスクを避けるため、会社説明会をウェブ上の動画配信に切り替える県内企業が相次ぐ。一度に大勢の就活生へアピールできる一方、対面の長所を強調する見方もある。

制作した企業説明の動画を確認する栃銀人事部の担当者=9日午後、宇都宮市

 足利銀行は今月、都内と宇都宮で計7回開くはずだった会社説明会を取りやめた。代わりに、2時間を予定した説明会の内容を約半分の時間に短縮した動画を制作し、ウェブ説明会予約者に対して9日、公開を始めた。

 担当者は、人数制限が生じない利点に触れながらも、「会って話すことで会社や業務の理解が深まる。そうして働くイメージが持てればミスマッチを防げる」と従来の説明会の良さを挙げる。

 栃木銀行も9日、内部研修システムを活用して動画配信を始めた。来春の入行まで長い期間を見据え、「システムを通じ随時有用な情報を発信して、学生と接点を持ち続けたい」(担当者)考え。

 今月中旬からウェブ説明会を計画する家電量販店のコジマ(宇都宮市)は「移動の必要がなく学生は参加しやすいはず」(担当者)とみている。岩沢建設(足利市)もウェブ説明会の準備を進める。学生と担当者の1対1形式を想定し、参加者を募っている。

 6人程度の採用を見込むOA機器販売などの関東マルワ産業(宇都宮市)。参加予定だった大学の合同企業説明会が延期になるなどしたため、例年の会社見学会を今月6日に前倒しして開催した。マスク着用やこまめな換気で感染予防対策を講じて実施したが、担当者は「状況が長引くようなら他の対応も検討しなければ」と気をもんでいる。