関東財務局宇都宮財務事務所は30日、1月判断の県内経済情勢を発表し、「一部に弱い動きがみられるものの、緩やかに回復しつつある」との判断を示した。海外経済の影響により、生産活動は「弱含んでいる」と下方修正し、昨年の10月判断に比べ「一部に弱い動きがみられる」との表現を加えたが、総括判断は11期連続で据え置いた。行木寿夫(なめきとしお)所長は記者会見で、昨年の台風19号被害を踏まえ「県内経済に少なからぬ影響があった」との見方を示した。

 同事務所は昨年10月末から今年1月中旬までの経済指標と、企業への聞き取りを基に判断した。

 主要3項目のうち、個人消費は消費税率引き上げの駆け込み需要の反動減などで、百貨店やスーパーの販売額、乗用車の新車登録届け出台数が前年を下回った。一方、ドラッグストアやコンビニ、家電大型専門店の販売額は前年を上回り、「全体としては緩やかに回復しつつある」とした。

 スーパーや大企業への聞き取りでは「台風19号の影響で売り上げの落ち込みが大きい」などの声があった。

 生産活動は電気機械は上昇しているものの、輸送機械、生産用機械、金属製品などは低下し、「全体としては弱含んでいる」と判断した。米中の貿易摩擦や中国経済の減速の影響があるとみられる。雇用情勢は有効求人倍率が低下しているものの、引き続き高い水準で推移しているため「改善している」と捉えた。

 先行きに関連し、中国を中心とした新型コロナウイルスによる肺炎患者の拡大について、行木所長は「インバウンド(訪日外国人客)の観光に与える影響などについて、ヒアリングを通じて状況を注視する必要がある」と述べた。