2019年度の賃金について、県内企業の61・8%が改善を見込んでいることが3日までに、帝国データバンク宇都宮支店の賃金動向に関する意識調査で分かった。前回調査(18年度見込み)より6・1ポイント下回ったが、引き続き賃金改善の機運は高い水準にある。改善する内容で多かったのは「ベースアップ(ベア)」で前回より2・0ポイント増の51・1%を占めたのに対し、「賞与」は11・2ポイント減の31・3%にとどまった。

 同支店の担当者は「人手不足解消のため、初任給や給与は増額して採用条件を向上させ、その分、一時金は上げないという意識が働いている」と説明する。

 実際、賃金改善の理由(複数回答)の最多は「労働力の定着・確保」で、81・5%に上った。次いで「自社の業績拡大」(37・0%)、「同業他社の賃金動向」(29・6%)となった。

 業界別に見ると、「建設」が73・9%とトップ。「製造」(67・3%)、「運輸・倉庫」(66・7%)と続いた。企業からは「業界全体が若年層の人材不足で、初任給をアップせざるを得ない」(建設)などの声が出ている。

 担当者は「必ずしも好業績を反映した賃金引き上げではなく、やむを得ず賃金改善を行うという意識は多くの企業が持っているようだ」とみている。

 一方、賃金改善はないとした企業は1・1ポイント減の16・8%。理由(複数回答)は「自社の業績低迷」が最多の50・0%だった。

 18年度実績では、賃金が改善した企業は74・8%と前回を1・2ポイント上回った。

 調査は1月に県内338社を対象に実施し、131社(38・8%)が回答した。