来春入社予定の新卒者を計画数まで確保できていない県内上場企業は18社中9社と、半数に上った。人手不足の影響は否めず、計画数を確保した企業を含め担当者からは、内定辞退の問題などに触れ、「(新卒採用は)厳しい」との声が目立っている。

  不足分については、カワチ薬品や藤井産業、フライングガーデンなどが中途採用で対応する考えを示しつつ、来季の採用活動に一層力を入れる。

  仙波糖化工業の担当者は新卒を「将来的な人材と位置付けている」と説明し、インターンシップ(就業体験)を通じて自社の魅力を発信するなどし、確保に取り組みたいという。

  内定辞退に関しては、複数の企業が言及した。「売り手市場」のため、複数の企業から内定を得る学生が多いためとみられる。

  行政も力を入れるUターン就職を巡っては、カンセキがてこ入れする考えで、担当者は「ホームセンター事業についても東京で説明会を開きたい」と話した。

  人材獲得競争が全国で激化傾向にある中、上場企業とはいえ「県外の学生に知名度が低く苦労している」(TKCの担当者)。学生側が労働条件を重視しており、「土日勤務の職場などは敬遠されがちだ」との指摘もあった。

  一方、昨年10月に本社を都内から宇都宮市に移したムロコーポレーションは計画数以上を確保した。担当者は「(移転による)影響を懸念したが、かえって応募が多く安堵(あんど)した」と打ち明けた。