県内企業に就職した大学生らの奨学金返済を支援するため、県は産業界と連携して「とちぎ未来人材応援基金」を創設する。2015~19年度までの5年間で、総額2億6千万円を県の持ち出しと県内企業などからの寄付金で積み立てる予定。県議会2月通常会議中に同基金条例を制定する。基金創設で県は大学生の県内就職を促進したい考え。支給開始は早くても19年度以降になる見通し。

 29日の県議会経済企業常任委員会で県執行部が説明した。

 県労働政策課によると、対象となるのは日本学生支援機構または県育英会から奨学金を無利子で貸与されている大学、短大、大学院(修士課程)、高等専門学校の学生。本県出身かどうかは問わず、本社または本社機能が県内にある製造業に就職した場合に限る。

 大学生は3、4年の2年間の奨学金相当として最大150万円、大学院生と短大・高専生は2年間の2分の1としてそれぞれ同100万円、同70万円を助成する。募集対象は卒業を翌年度に控える学年の学生で、年50人、16~19年度で計200人。

 原資となる同基金への積み立てを増やすため、県内経済団体などに協力を求めていく。

 同基金積立金として、県は15年度県一般会計補正予算案に5千万円、16年度は同当初予算案に5500万円を計上した。

 16年度の選考は夏に募集を実施。選考委員会による面接や学業成績などを踏まえ、12月末までに助成対象者を決める方針。選考した学生に対しては、1年間働いた状況などを判断しながら、原則8年に分けて助成していく。

 学生の売り手市場が続く中、本県は人材確保に苦慮する中小企業が少なくない。同課担当者は「一人でも多くの若者に本県に戻ってきてもらい、企業を担う人材を確保していきたい」としている。