「大丸の経営改革」 大丸社長 山本良一氏

下野新聞社主催の第六十五回「しもつけ21フォーラム」が十九日、宇都宮市内のホテルで開かれ、大丸社長の山本良一(やまもとりょういち)氏が「大丸の経営改革」と題して講演した。「単に組織を変えるだけでは経営改革にならない。最も重要なのは人材教育だ」と強調した。
一七一七年に創業した大丸は、高度成長期には三越と並ぶ「西の横綱」と呼ばれたが、バブル崩壊後に業績が低迷した。一九九七年、山本氏が当時の社長から命じられたのは「最大の顧客満足を、最小のコストで実現しろ」というもの。
まず「売り場の運営の標準化」に取り組み、誰がやっても同じ成果の出るやり方を作った。さらに、経営資源の再配分も行い「接客などお客さまにとって大切な場所には正社員を、それ以外の伝票処理業務などには非正社員を配置し、最小のコストを実現した」という。
不採算店舗の閉鎖も進め、収益力を業界トップ級に押し上げた。
山本氏は「経営者は人事や組織を変えることで変革した気になってしまうが、それは違う」と指摘。「現場の仕事のやり方を変えた上での変革でなければ意味がない」とし、同社で確立した人材教育研修体制などを紹介した。
昨年九月には、松坂屋ホールディングスと経営統合したが「統合によって大きな成果を上げ、生き残りを図っていく」と語った。