「少子高齢社会と社会保障のあり方」 放送大学長 石弘光氏

下野新聞社などが主催する第五十九回「しもつけ21フォーラム」が六日、宇都宮市内のホテルで開かれ、前税制調査会会長で放送大学学長の石弘光氏が「少子高齢社会と社会保障のあり方」と題して講演した。少子高齢化に歯止めがかからない中で「国際的に見ても低い日本の国民負担率を上げていかなければならない。そのためには消費税の増税はやむを得ない」などと述べた。

日本の合計特殊出生率は、二〇〇五年に一・二六と過去最低となり、人口減少が始まった。五十年後に生まれる子どもの数は現在の約四割。一方、高齢化率は現在の二倍(約40%)になり、十五歳から六十四歳の生産年齢人口は半分近くに減少する。

こうしたデータを示しながら「二〇二五年には、高齢者一人を、二十歳から六十四歳までの現役世代が二人以下で支えなければならなくなる。労働力不足や、年金、医療、介護などの社会保障制度の持続可能性が問われている」と指摘した。

社会保障制度の在り方について「安心して高齢者になれる社会でなければならない」とした上で「国民の負担は上昇を余儀なくされる。スウェーデンに代表される『高福祉高負担』などがあるが、日本は『中福祉中負担』を目指すべきだ」とした。

そのためには、消費税率の引き上げは避けられないと強調。「政治的リスクが大きいのは分かるが、残された時間は少ない。福祉目的税化を検討するなど、国民に納得してもらうことが必要だ」と語った。