「企業経理や官庁会計をどう構造改革し、監査機能を充実すべきか」 トーマツ創業者 富田岩芳氏

下野新聞社などが主催する第五十五回「しもつけ21フォーラム」が二十四日、宇都宮市内のホテルで開かれ、監査法人トーマツ創業者の富田岩芳(いわお)氏が「企業経理や官庁会計をどう構造改革し、監査機能を充実すべきか」と題して講演した。富田氏は会計士業界の改革には、企業からの独立性に加え、さらなる情報開示が重要だと訴えた。

監査法人をめぐっては、みすず監査法人(旧中央青山監査法人)がカネボウの粉飾決算に絡む行政処分や、日興コーディアルグループの不正会計問題で監査の妥当性が問われ今年七月、解散に追い込まれた。

富田氏は企業と監査法人のこれまでの関係について、「会社と密着しているために、会社が利益を余計に出したいから『これぐらいは大目にみろ』と言うと、断れない関係が何十年の間にできあがってきた。そのため、会社と運命をともにするケースがあった」と説明。

問題の根底には、企業と監査法人のもたれ合いだけでなく、会計士業界の閉鎖性にもあると指摘。その上で「守秘義務を守るとか、失敗をしゃべってはいけないという業界内のルールがあり、外からみると何をやっているのか分からない。隠すばかりでなく、どこが悪いかはっきりしないと良くならない」と改革の必要性を強調した。

トーマツは二〇〇五年三月期から、一時国有化中の足利銀行の外部監査を行っている。足銀については「国の護送船団方式が破たんした。銀行が特に悪いというよりも、構造的な欠陥が表れたと思っている」と述べた。