「多様化する旅行商品の流通システムと今後の旅行市場」 近畿日本ツーリスト社長 太田孝氏

下野新聞社など主催の第四十七回しもつけ21フォーラムが十四日、宇都宮市内のホテルで開かれ、近畿日本ツーリストの太田孝社長が「多様化する旅行商品の流通システムと今後の旅行市場」と題して講演した。パンフレットや店頭販売などの「リアル」な流通システムとは別に、インターネットによる販売が急速に伸びている現状を踏まえ「リアルとネットは必ず融合できる。しっかりとした戦略があれば大きな相乗効果を期待できる」と述べた。

太田社長はまず、最近の旅行業界について「昔は顧客の『足』(交通機関)と『宿』の予約を手配する旅行代理店の仕事が大きな比重を占めていたが、今は顧客の立場に立った購買支援の仕事が主流になっている」と説明。さらに「いま業界に求められているのは地域振興。地域の人たちと一緒に付加価値の高い商品を作っていく努力が必要」と続けた。

旅行商品の告知や申し込みでネットの利用は今後も拡大していくとしながらも「旅行業の基本は人と人とのつながり。将来的にもネットがリアル店舗を駆逐するとは考えない」と強調。ネットとの「融合」を視野に入れ、リアルの分野で地域の有力旅行会社との業務提携で販売拠点を拡大する「プラットホーム戦略」や、購買支援のためのパンフレット刷新などに積極的に取り組んでいる現状を紹介した。