「トヨタのグローバル戦略と人材育成」 トヨタ自動車取締役副会長 張富士夫氏

下野新聞社など主催の第三十三回しもつけ21フォーラムが二十二日、宇都宮市の県総合文化センターで開かれ、トヨタ自動車の張富士夫取締役副会長が「トヨタのグローバル戦略と人材育成」と題して講演した。米国での工場経営の経験を振り返りながら「昔も今も、従業員一人一人の人間性を尊重し、育てていくことが重要」と訴えた。

戦後、自動車業界にとって、貿易の自由化、オイルショック、環境問題などの課題が次々に現れた。「それまでに築き上げられてきた強い財務体制、こだわり続けた品質、良好な労使関係があったからこそ、一つ一つ乗り越えられた」と述べた。

米国の工場経営では「日本のやり方をそのまま持ち込んだ。無駄を省く、改善を続けていくことを目的に、ジャストインタイム、問題があったらラインを止めることなどを徹底した」と語った。

米国進出以降、工場を欧州やアジアに拡大。現在は国内、海外の生産台数は半々となり「外国人の労働者を含め、人を育てるニーズが一気に高まった」という。

人材育成については「人を大切にして、尊重しなければならない。従業員に無駄な仕事をさせないよう、標準作業を決めていくのが上に立つ者の仕事。その際には自分の価値観を伝えることも重要」と強調した。