「新分野で事業基盤確立」 日本たばこ社長 本田勝彦氏

下野新聞社などが主催する第二十三回しもつけ21フォーラムが二十三日、宇都宮市内のホテルで開かれ、日本たばこ産業の本田勝彦社長が「JT 変革への挑戦」と題し講演した。たばこ需要減や喫煙規制の強化が進む中、新分野への進出など事業基盤確立への取り組みを語った。

冒頭、本県とたばこ産業とのかかわりの深さを指摘した。茂木や馬頭といった江戸期から続く生産地のほか、宇都宮市には国内最大規模を誇る北関東工場、小山市には葉たばこ研究所と、同社の生産開発拠点が立地。「育種、製造、開発すべてそろうのは栃木県だけ」と紹介した。

一九九八年とその翌年に国内外で企業の事業部門を買収し、医薬品や食品、海外たばこ事業へと業容拡大を図った。

高齢化や世界保健機関(WHO)の規制強化などの環境変化で「需要低下は避けられない」と判断。工場廃止や間接部門の効率化など大規模な事業再構築を決断した。

特に「マールボロ」の国内ライセンス生産販売契約が終了することで、販売数量二百七十億本、営業利益五百億円が無くなると説明。「希望退職の募集はつらい決断だったが、先送りは後世に負担となる。合理化と社員のモラル維持を同時に達成することが課題だったが、社内のモラルは引き続き高い」と述べた。

本田氏は一九四二年、鹿児島県生まれ。六五年、日本専売公社に入社。取締役人事部長、専務たばこ事業本部長、副社長などを経て二〇〇〇年から現職。