厚生労働省が8日発表した2020年の高齢者の雇用状況調査によると、定年の廃止や継続雇用などにより70歳以上が働くことができる制度のある企業は31・5%で、前年から2・6ポイント増えた。人手不足が深刻化したことが影響したとみられる。働く意欲がある高齢者も増えている。

 70歳までの就業機会の確保を企業の努力義務とする「改正高年齢者雇用安定法」は4月に施行される。日本商工会議所の昨夏実施の調査では、法改正を十分に知らない企業が半数以上に上り、理解を進めることが課題。

 従業員31人以上の16万4151社の雇用状況(2020年6月1日時点)の回答をまとめた。

 70歳以上が働く制度のある企業数は5万1633と、前年から4975増えた。中小企業で4万7172社、大企業は4461社だった。厚労省の担当者は「中小企業の方が年齢の上昇に伴う賃金増が緩やかなため、高齢者を雇いやすい」と分析した。

 従業員31人以上の規模の企業で働く人は60~64歳で約224万人、65~69歳が約117万人、70歳以上が約68万人。60歳以上全体では約409万人だった。