栃木労働局は31日、3月卒業の県内高校生の内定率が2月末時点で98・2%になり、比較可能な1998年以降で最高となったと発表した。求人倍率も2・29倍に高まり、3年連続で最高値を更新した。大卒者の内定率も90・3%と高水準を維持している。今春の新卒者採用は、人手不足を背景に売り手市場となり、企業は人材確保に苦慮しているようだ。

 今年2月末の高校の求人数は前年同期比1・5%増の8594人で、2008年のリーマン・ショック以降で最も多い。同労働局の担当者は「大卒者の採用が難しくなっており、高校生のニーズが高まっている」とみる。内定率は前年同期を0・5ポイント上回り、同時期としては初めて98%台に上った。一方で、求職者数は2・3%減の3749人。増加する求人に対し、求職者数は横ばい傾向にある。求人倍率は3年連続で2倍を超えた。

 今回の求人を産業別に見ると製造業3304人、建設業1210人の順で多かった。卸売業・小売業(1034人)は前年同期比の伸び率が21・8%と最も高かった。事業所規模別では、全体の約8割を従業員299人以下の事業所の求人が占めた。

 同労働局が同時に発表した県内大学・短大新卒者の2月末時点の内定状況によると、短大は1・6ポイント増の92・2%となり、1998年以降で最高だった。一方、大学は0・4ポイント減の90・3%となったが、依然として高水準を維持している。

 新型コロナウイルスの感染拡大による新卒内定取り消しについて、同労働局に情報は寄せられてないが、全国では22件32人(3月28日時点)あった。同労働局は30日、県内経済団体に対し、主として新卒を念頭に採用内定者らの雇用維持を要請した。