「とちぎ創生15(いちご)戦略について」 栃木県知事 福田富一氏

 福田富一(ふくだとみかず)知事は6日、宇都宮市内で開かれた「しもつけ21フォーラム」(下野新聞社主催)1月例会で講演し、大学生などの県内就職を促進するため産業界と連携して設ける奨学金返済支援制度の助成額を1人150万円とすることを表明した。東京都内の移住相談窓口に、総合的に就労を支援する「とちぎジョブモール東京サテライト」を併設し、暮らしから仕事までワンストップでサポートできるよう機能強化する方針も示した。

 市町やNPO法人などが白ナンバーの車でも有料で客を送迎できる「自家用有償旅客運送」の登録制度の事務・権限が4月1日、国から県に移譲される見込みであることも明らかにした。いずれも人口減少対策の一環。

 奨学金返済支援制度は、県内の中小企業の人材確保などが目的。県の持ち出しと県内企業の寄付を原資に、本年度末までに基金を設け、4月以降申請を受け付ける。

 県内の製造業に就職する人が対象で毎年50人、大学生は3、4年生の2年間で150万円、大学院生は100万円を上限に支援する。短大生や高専生も対象。本県出身かどうかは問わず、県内に就職してくれる人に適用する。

 一方、県は昨年6月、相談員が常駐して移住相談を受ける窓口「とちぎ暮らしサポートセンター」を都内に開設した。2016年度からは同センターにジョブモール機能を加え、移住から仕事に関する相談にワンストップで応じ若い世代を呼び戻し定着促進を図る。

 福田知事は同センターへの相談者は30~40代の子育て世代が多いとし、「仕事は東京に残したままか、栃木で新しい仕事を求め、子育ては栃木でやる。こういうニーズが非常に高い」と話した。

 「自家用有償旅客運送」の登録制度については県が現在、国土交通省に事務・権限移譲を申請中。公共交通でカバーできない空白地域の解消を目指す。権限移譲に伴い、事業者の登録先が国から県になることで、県交通政策課は「市町や対象となる団体と密接なやりとりが可能になり、公共交通空白地域の解消に取り組める」と説明している。

 料金はタクシーの半額程度とされる。現在、県内では佐野、日光、大田原、矢板、那須烏山の5市と那須町が手掛けている。