「水素社会の実現に向けて~トヨタの環境技術戦略」 トヨタ自動車取締役会長 内山田竹志氏

 しもつけ21フォーラム(下野新聞社主催)11月例会が27日、宇都宮市内で開かれ、トヨタ自動車取締役会長の内山田竹志(うちやまだたけし)氏が「水素社会の実現に向けて~トヨタの環境技術戦略」と題して講演した。

 世界初のハイブリッド車(HV)初代「プリウス」の開発に当たった内山田氏は、石油資源の将来への不安や二酸化炭素(CO2)排出増加による地球温暖化、大気汚染増加の解決を「21世紀の車」のコンセプトにしたと説明。究極のエコカーとして、無限にある水素を燃料にCO2を排出しない燃料電池車(FCV)の市販車「MIRAI」を投入したと述べた。

 ただFCV普及には、インフラとしての水素ステーション設置とコスト削減が必要だと指摘。「FCVにはHVなどの技術が生かされ、コスト低減につながったが、普及させるにはさらに低減させなければならない」と、技術革新に挑んでいることを強調した。

 また太陽光などで発電したエネルギーを保存・移動できる水素を、自動車ばかりではなく経済活動や生活に使う「水素社会」を2020年を目標に拡大させる取り組みを紹介。「福田富一(ふくだとみかず)知事にも栃木県にステーション設置をお願いした。栃木県にできれば東京から東北までFCVが走れる」と述べた。

 内山田氏は1946年、愛知県生まれ。名古屋大卒。69年に入社。2005年に取締役副社長、13年から現職。同年から日本経団連副会長。