「キリンの組織風土改革とCSVによる企業価値向上へ」 キリンホールディングス会長 三宅占二氏

 しもつけ21フォーラム(下野新聞社主催)の8月例会が26日、宇都宮市内で開かれ、キリングループの持ち株会社キリンホールディングス(HD)の三宅占二(みやけせんじ)会長が「キリンの組織風土改革とCSVによる企業価値向上へ」と題して講演した。

 ビール市場で長くトップシェアを誇ったキリンビールは嗜好(しこう)の多様化や他社のヒット製品に押され、2001年にビール類首位から転落した。同社はこれをきっかけに「全ての活動をお客さま本位、品質本位の観点から総点検する」などとした「新キリン宣言」を全社員に発信、組織風土改革に取り組んだ。

 「まず行動する」ことを重視し、淡麗グリーンラベルやのどごし生などのヒット商品が誕生。09年に首位を奪還した。三宅氏は「改革の成果として組織が活性化し、企業が再成長した」と背景を語った。

 また同社は事業環境の激しい変化に対応するため、13年に新たな経営戦略「KV2021」を策定。「企業の成長と社会課題への取り組みの両立」を意味するCSV活動の実践を戦略の柱に据えた。三宅氏は東日本大震災後の復興支援や本県などで取り組むドネーション(寄付付き)キャンペーンなどを例に挙げ「社の売り上げにもプラスに作用し、地方創生に通じる取り組みと考えている」と強調した。

 三宅氏は1948年、東京都生まれ。慶応大卒業後、70年にキリンビール入社。同社社長、キリンホールディングス社長などを経て3月から現職。

 講演終了後、恒例の納涼祭が開かれ、会員らが親睦を深めた。