「江戸の知恵と心を語る」 江戸東京博物館館長 竹内誠氏

 第131回しもつけ21フォーラム4月日光東照宮特別例会(下野新聞社主催)が12日、日光市山内の日光東照宮客殿で開かれ、江戸文化研究の第一人者である江戸東京博物館の竹内誠(たけうちまこと)館長(80)が「江戸の知恵と心を語る」と題して講演した。

 東京都墨田区にある同館は、江戸・東京の歴史を振り返り、未来を考えるための施設として1993年に開館し、毎年100万人以上の来場者を集めている。

 竹内氏は企画展が注目される条件として「タイムリーであること、ターゲットを絞ること、目玉を用意すること」と三つを挙げ、3月まで同館で開催された大浮世絵展が当たった理由については「教科書に載っているような、人々が見慣れているものの本物をみせたから」と分析した。

 幕末に来日した外国人の旅行記を紹介しながら、江戸の人々の暮らしが平和で秩序だっていたことを解説し「封建制度など良くない面もあったが、自然との共生や助け合いの精神、上品なしゃれなど世界に誇れる要素が数多くあった」と、現代人が江戸の心を学ぶ必要性を強調した。

 竹内氏は1933年、東京都生まれ。東京教育大文学部を卒業後、同大や立正大で教授を務め、98年に同館の館長に就任した。

 また講演会に先立ち、約150人の参加者は日光東照宮を見学した。