「栃木発祥 宇津救命丸 歴史と展望~創業四百年 変えないために変える経営」 宇津救命丸専務取締役 宇津善行氏

 第113回しもつけ21フォーラム(下野新聞社主催)が24日、宇都宮市のホテル東日本宇都宮で開かれ、高根沢町に工場を置き、子供の夜泣き、かんむしなどの薬として知られる宇津救命丸の宇津善行(うつよしゆき)専務取締役(34)が「栃木発祥 宇津救命丸 歴史と展望~創業四百年 変えないために変える経営」と題して講演した。

 同社は1597(慶長2)年創業。宇都宮城の御殿医を務めた初代の宇津権右衛門(ごんえもん)が、高根沢で地元の人々に施薬を配ったのが始まりとされる。宇津専務は、販売網の拡大や経営の多角化など江戸から明治にかけての変遷を解説。昭和に入り2度、存続の危機に立たされたが復活したことについて「いろんな方が助けてくれたが、私たちの理念に共感し、商品を必要としてくれたからだと思う」と述べた。

 小児医薬品市場は縮小傾向にあり、宇津専務は「小児医薬品専門メーカーからの脱却」を強調。「ももの葉」ブランドのスキンケアローションなど大人用商品の開発、丸剤技術を活用したOEM(相手先ブランドによる生産)などの取り組みを紹介した。同社の歴史的資源の活用では、工場敷地内の宇津薬師堂で「一万燈(とう)祭」をことし8月に55年ぶりに復活させたことに触れ「地域の方々と感動を共有したい」とした。

 生活スタイルや嗜好(しこう)がめまぐるしく変わる中、「400年前の創業の理念を忘れずに、変わらぬ価値を提供し続けるのがわれわれの使命だと思っている」と強調した。