「『元気度 日本一 栃木県』を目指して」 栃木県知事 福田富一氏

福田富一知事は5日、宇都宮市内で開かれた第104回しもつけ21フォーラム(下野新聞社主催)で講演し、県外から本県に工場(製造業)や物流施設を立地する企業に対し、経費の25%を補助する新制度が国の新年度予算案に盛り込まれたことを明らかにした。福島第1原発事故の影響に配慮した緊急的な措置で、知事が国に支援を要望していた。また、小水力発電などの再生可能エネルギーへの取り組みや、次世代型路面電車(LRT)を含めた公共交通の充実にあらためて意欲を示した。

企業立地に対する新たな補助制度は栃木、茨城、宮城3県を対象とした「原子力災害周辺地域産業復興企業立地補助金」。3県は本年度、震災前に比べ全国平均以上の企業立地の落ち込みがあるため、合わせて140億円が予算化された。配分額は、立地の落ち込み率などを勘案し茨城113億5千万円、栃木17億2千万円、宮城8億4千万円となった。

補助対象経費は用地取得から造成、量産設備の敷設までとし、投資額に応じて新規の地元雇用を義務付けている。1社当たりの最大補助限度額は調整中。

原子力災害で甚大な被害を受けている福島県に対し、国は昨年11月、3次補正予算で1700億円の「がんばろうふくしま産業復興企業立地支援基金」を創設。県外から同県に立地する企業に経費の75%を補助している。

これに対し栃木、茨城、宮城、群馬の4県知事が連名で「放射性物質による汚染は極めて広範囲に広がっている」として、福島県同様の基金創設を国に働き掛けていた。

新制度は基金の形ではなく、経済産業省が指定する民間事業者を介して補助金を出す。条件次第で最大5%を補助している県の現行支援制度と比べると、新制度の補助率ははるかに大きい。講演で福田知事は「陳情要望活動の大きな成果だ」と強調した。

一方、小水力発電について知事は、国の総合特区制度で「栃木発再生可能エネルギービジネスモデル創造特区」が指定を受けたことを挙げ「全国のモデルを目指す」と明言。宇都宮市長時代からの持論だったLRT構想については「震災後、反対が少なくなった。可能性を追求したい」と重ねて意欲を示した。