「フコク生命のお客さま基点」 富国生命保険会長 秋山智史氏

下野新聞社主催の第93回しもつけ21フォーラムが15日、宇都宮東武ホテルグランデで開かれ、富国生命保険会長の秋山智史氏(75)が「フコク生命のお客さま基点」と題して講演した。

2000年ごろを境に、同社も含め生保業界全体で保有契約数が伸びなくなったという。そのため「お客さま基点」を掲げ、既存客のアフターフォローに重点を置くようになった。秋山氏は「今いるお客さまにどう評価してもらうかが、次のお客さまにつながる」と強調した。

他社との差別化について、金融機関窓口で生保商品の販売が解禁された当初、業界で反対の流れが強い中、積極的に取り組んだことや、日本には受け入れる素地がないとして、変額保険をあえて販売しなかったことを挙げた。「富国生命は面白い会社で、逆張り的に生きている所がある」と第三者的視点で同社の経営戦略を明かした。

同社第3代社長で、日本開発銀行初代総裁や財政制度審議会長などを歴任し、「財界四天王」と呼ばれた小林中氏の秘書として働いた経験にも触れた。

1960年代、小林氏が「新たな成長を図るために必要」として戦後初の国債発行を進言したことや、資本の自由化を求めて田中角栄通産大臣に直談判したエピソードを紹介。秋山氏は「国家というものに対する思いがすごいと感じた。お仕えできたのは誇りだ」と述べた。