「江戸時代に学ぶ環境問題」 徳川記念財団理事長 徳川恒孝氏

第101回「しもつけ21フォーラム」(下野新聞社主催)が12日、宇都宮市のホテル東日本宇都宮で開かれ、徳川記念財団の徳川恒孝理事長(71)が「江戸時代に学ぶ環境問題」と題して講演した。

徳川氏は、徳川家康を祖とする徳川宗家の18代当主。まず江戸時代の社会・経済情勢について触れ、戦国時代の「武」から「文」への大転換が行われ、「治水や街道・法、度量衡の整備などで経済活動が進んだ結果、華やかな元禄時代を迎えた」と説明した。

しかし18世紀に入って、人口増加や天災などの影響で景気が悪化。8代将軍吉宗は徹底した質素倹約を進める一方で、公園の設置や桜の植樹を行ったという。「花見や川柳などお金のかからない、頭を使う楽しみ方が流行した。さらに自然環境保護を徹底し、捨てるものが全くない社会が育った」と指摘した。

その後明治、昭和を経て、徐々に進行している世界的な食糧不足、水不足、資源不足について、「20年後にはシリアスな問題に直面する」と懸念。「今後も永遠の右肩上がり経済でいいのか。消費の拡大から、持続する社会、知性の社会への回帰を求めるべきではないか」と、根本的な発想の転換の必要性を訴えた。