「中村屋の商人哲学~理(経営)と情(社会貢献)~」 中村屋取締役会長 長沼誠氏

下野新聞社主催の第83回「しもつけ21フォーラム」が3日、宇都宮東武ホテルグランデで開かれ、菓子・食品製造の中村屋(東京都新宿区)の長沼誠取締役会長(71)が「中村屋の商人哲学~理(経営)と情(社会貢献)~」と題して講演した。

長沼会長は冒頭「私は4歳の時に佐野市に疎開し19歳まで住んだ。私のふるさとは佐野」と自己紹介。また栃木農高が採取した桜酵母で共同開発した中華まんじゅう「さくらまん」を、毎年3月限定で本店や主要百貨店で販売を継続するなど、同社と本県との接点にも触れ「今後も機会があれば、栃木の農産物を使って商品開発をしたい」と述べた。

同社は1901年に東京・本郷で「パン屋」として創業。田中正造とも親交があったという創業者の相馬愛蔵、黒光夫妻による「己の生業を通じて文化・国家(社会)に貢献する」との企業理念の下「理の面ではお客さまの目線で考えながら、公平公正な商売に努め、クリームパン、純印度式カリー、中華まんじゅうなどを日本で初めて商品化するなど、独創性も発揮してきた」と話した。

また情=社会貢献に関しては、関東大震災以来、阪神大震災、新潟県中越沖地震など大きな災害で、いち早く食料支援を行ってきた同社の歩みを紹介し「企業が力の範囲でさまざまな社会貢献をするのは当然。企業理念は社員一人一人が仕事をする上でのバックボーンになる」と、その重要性を指摘した。