「富士フイルムの挑戦」 富士フイルム代表取締役社長・CEO 古森重隆氏

下野新聞社主催の第87回「しもつけ21フォーラム」が14日、宇都宮東武ホテルグランデで開かれ、富士フイルム代表取締役社長・CEOの古森重隆氏(70)が「富士フイルムの挑戦」と題して講演した。古森氏は多くの危機や困難を乗り越えた自身の経験から「変化に早く、うまく対応できるのが良い会社だ」と語った。

21世紀に入り、同社は「デジタルショック」と「リーマンショック」の2つの危機に見舞われた。

デジタルカメラの普及でカラーフィルムや現像機器の需要が減少。古森氏は「わが社の最大の資産は技術。どんな技術があるかを整理し、それを生かせる分野に経営資源を集中した」と振り返った。フィルム技術を応用した液晶パネル用の素材や化粧品・サプリメントの製造販売など多角化を進め、経営を再び軌道に乗せた。

リーマンショック後は、売り上げ減に対応するため徹底したコストダウンや構造改革に取り組んだ。2010年4~6月期は前年同期比で大幅増益になったという。「4月からは攻めの経営に転じており、売り上げを伸ばしていく」と語った。

経営者に必要な資質については「知性だけではなく、情報を集めて時代の流れを読んだ上で実行する勇気と決意が必要」と訴えた。