「新しい国際経済の展開」 前財務相 塩川正十郎氏

下野新聞社主催の第十四回「しもつけ21フォーラム」が十四日、宇都宮東武ホテルグランデで開かれ、前財務相の塩川正十郎氏が「新しい国際経済の展開」と題して講演した。

塩川氏は財務相在任時の国内外の実例を交えながら、小泉政権の取るべき政策や日本の将来像について見解を述べた。

日本経済の振興には「金融中心の従来の政策から、外国との関係をうまく取り持つための環境づくりに転換することが必要」と指摘。産業政策や税制、金融体制などの見直しをすべきだ、と強調した。

産業政策として土地利用策を挙げ、「国内でシェアを競っていても仕方ない。固定資産税などの在り方を見直して、産業を地方に分布しなければ」などと持論を展開。さらに「法人税の在り方など根本的仕組みを変えなければ、グローバリゼーションに遅れてしまう」との危機感を示した。

金融体制については、日本の不良債権問題が国際的に注目されていることを踏まえ、ペイオフ完全解禁の必要性を主張。「合理化が遅れている金融機関などは、吸収合併を進めて体制を強化させなければ」との見解を示した。

このほか国際競争力の強化策として、知的財産権のチェック機能強化の必要性や政府開発援助(ODA)を利用した共存共栄の在り方なども具体例を挙げながら紹介した。