「日本の将来を考える時、今思うこと」 JR東日本会長 松田昌士氏

下野新聞社主催の「第十一回しもつけ21フォーラム」が二十五日、宇都宮東武グランデで開かれ、JR東日本会長の松田昌士氏が「日本の将来を考える時、今思うこと」と題して講演した。松田氏は日本道路公団など道路関係四公団の「民営化推進委員会」で改革推進派の委員として活動したが、政府・与党が決めた民営化案が委員会の最終報告から大きく後退したのを理由に昨年末、委員を辞職している。

講演では、政府の民営化案について「この内容なら今の公団の方がまし。改革と改良は全く違う。そこが分かっていない」と政府の対応を厳しく批判した。また情報開示などをめぐり、同公団の藤井治芳・前総裁らと激突したエピソードなども披露した。

鉄道事業で外国を多く歩いた経験から、ヨーロッパの国々が民族の対立で苦しみながらも、街や教育などに独自の文化を保持している北ドイツの例を紹介。「世界中が文化を守りながら、良いものに変えようと努力しているが、日本は(景気などが)少しでも良くなると改革の意欲も失ってしまう」と日本の欠陥を指摘した。松田氏は一九六一年、国鉄入社。北海道総局総合企画部長などを経て、民営化したJR東日本の社長に就任した。二〇〇〇年から現職。