厚生労働省が1日発表した7月の有効求人倍率(季節調整値)は1・08倍で、1・11倍だった前月から0・03ポイント落ち込んだ。7カ月連続の悪化で、2014年4月以来、6年3カ月ぶりの水準となった。経済活動は再開されつつあるが、依然として新型コロナウイルスで厳しい雇用情勢が続く。

 総務省が1日発表した7月の完全失業率(季節調整値)は前月比0・1ポイント上昇の2・9%となり、2カ月ぶりに悪化した。非正規の従業員数は前年同月比で131万人減の2043万人で、比較可能な14年1月以降で最大の減少幅だった。

 そのうち派遣労働者が16万人減だった。加藤勝信厚労相は1日の会見で「派遣の方々が雇い止めにならないように雇用の継続を求めていくなど必要な対策を取っていきたい」と述べた。

 男女別の失業率は、男性が前月比0・1ポイント減の3・0%で、女性は0・2ポイント増の2・7%となった。完全失業者数は前年同月比41万人増の197万人だった。

 有効求人倍率は求職者1人当たりの求人数を示す。6月の地域別有効求人倍率で1倍を切ったのは11道県だったが、7月は栃木、長野、兵庫が加わり14道県となった。6月は北海道、岩手を除く45都府県で前月より下落したが、7月は新潟や鳥取など11道県で持ち直しの動きがあった。

 最も高かったのは福井県の1・48倍で、最も低いのは沖縄県の0・67倍だった。

【ズーム】有効求人倍率 ハローワークで仕事を探す人1人に対し、企業の求人が幾つあるのかを示す。1倍を超すと求人が求職者よりも多いことになり、倍率が高いほど職を得やすい状況とされる。高度成長期後半の1973年11月の1・93倍が過去最高。リーマン・ショック後の2009年8月に0・42倍まで落ち込んだ。最近は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、低下が続いている。

愛知求人倍率、全国下回る

 厚生労働省が1日発表した7月の雇用情勢で、愛知県の有効求人倍率(季節調整値)は前月比0・07ポイント低下の1・07倍となり、全国平均の1・08倍を下回った。愛知労働局によると、愛知県が全国平均を下回ったのは1963年の統計開始以来初めて。

 愛知県の有効求人倍率は2019年5月から15カ月連続低下。自動車関連を含めた製造業の新規求人が前年同月から半減し、3カ月連続でマイナス50%台となった。金融業・保険業を除く全ての産業で新規求人が前年同月を下回った。

 愛知労働局によると、米中貿易摩擦の影響で有効求人倍率が低下傾向にあったところに、新型コロナウイルスの影響が重なった。

 担当者は「リーマン・ショックの時は製造業を中心に下がったが、全国平均よりも上だった。今回はほぼ全産業でマイナスになったのが影響した」と話している。