栃木労働局が28日発表した3月の有効求人倍率(季節調整値)は、前月を0・15ポイント下回る1・17倍となった。2016年7月以来の水準。新型コロナウイルス感染拡大の影響で前月比の季節調整ベースで有効求職者数が0・2%増加した一方、有効求人数が10・5%減少した。雇用情勢判断は前月に続き、新型コロナウイルスに触れた上で、「さらに弱い動きとなっている」とした。

 

 3月の全国有効求人倍率は1・39倍で本県順位は八つ下げ38位。

 県内新規求人数(原数値)は前年同月比で14・9%減少した。産業別では製造業が前年同月比17・0%減となり、13カ月連続で前年比を下回った。自動車などの輸送用機械器具製造業などで取引先からの受注減が重なり今後の見通しが立たないことや、部品供給の停滞で休業を検討していることなどが要因。

 運輸業、郵便業でも客足が途絶えたタクシーや観光バスを中心に求人の見合わせが相次いでいる。外国からの旅行者が激減したことなどから宿泊業の求人も大幅に減少した。一方、アルコール消毒液や薬品製造などの化学工業は前年同月比で求人が倍増している。

 浅野浩美(あさのひろみ)局長は「一度出した求人を取り下げる事例も出てきた。感染防止を優先し企業も採用活動に慎重になっている」と指摘した。今後の有効求人倍率の推移については「先行きが見えない」として、国の緊急事態宣言の延長など今後の情勢次第という。