「人生100年時代における大学の役割」 早稲田大学総長 鎌田薫氏

 しもつけ21フォーラム(下野新聞社主催)の5月例会が22日、宇都宮市内で開かれ、早稲田大第16代総長で政府の教育再生実行会議座長など大学や教育改革の分野で要職を多く務める鎌田薫(かまたかおる)氏(70)が「人生100年時代における大学の役割」と題して講演した。

 鎌田氏は「マスコミや政財界で大学改革を求める声が高まっている」とし、理由について「日本の国際競争力がどんどん低下しており、生産年齢人口も40年後に半減する。一人一人の生産性を高め、イノベーティブな産業構造に移行する必要があり、中核を担うのが大学だ」と解説した。

 「2011年に米国の小学校に入学した子どもの65%は大学卒業後、今は存在していない職業に就く」など、米国の学者による予測を紹介し「産業構造ががらりと変わる中、今ある知識が通用する場面はものすごく狭まる」と指摘した。

 これからの学生には「豊かな発想力だけでなく、自ら新しい時代に対応し、きちんと考えていけるような基礎的知識、考える上での基礎的な『お作法』を身に付けること」が求められるとしたほか、「変化に対応するには生涯を通じ学び続けなければならない。そのニーズに応えられる大学や教育体系をつくることが必要だ」と強調した。

 鎌田氏は静岡県出身。早稲田大法学部卒、同大大学院修了後、フランスのパリ第1、第2大学交換研究員などを経て1983年から早稲田大教授、2010年より現職。専門は民法。