栃木労働局が28日発表した10月の県内有効求人倍率(季節調整値)は、前月と同じ0・95倍だった。前月に比べ季節調整値ベースで求人数、求職者がともに増加したため、同水準の倍率となった。

 人手が不足している一部業種で求人が増加傾向にあるが、円安進行に伴う資材価格の高騰などで輸入に頼る企業の収益が悪化しており、同労働局は、前月に下方修正して「中長期的に見ると改善しているものの、その動きは弱まってきている」とした県内雇用情勢の判断を据え置いた。

 雇用の先行指標となる新規求人数(原数値)は、2カ月連続で増加し、前年同月比2・8%増の1万3706人。有効求人数は3・0%増の3万5444人。

 新規求人を産業別に見ると、全国展開する飲食店から大量求人があった宿泊・飲食サービス業が55・1%増の1250人、医療・福祉業は22・5%増で12カ月連続増加し2652人。一方、製造業は2・5%減の1858人、卸売・小売業が16・7%減の2048人だった。

 同労働局の堀江雅和(ほりえまさかず)局長は「長期的に見れば求職者は減少傾向にあり、有効求人数(原数値)は16カ月連続で増加した。採用計画に基づく学卒求人も増加している」などとした上で、今回の倍率を「改善している中での一時的な足踏み状態と捉えている」と説明した。