「農業の成長産業化に向けて農林中金が果たしていく役割」 農林中央金庫専務理事 大竹和彦氏

 しもつけ21フォーラム(下野新聞社主催)の4月例会が18日、宇都宮市内で開かれ、農林中央金庫(農林中金)の専務理事大竹和彦(おおたけかずひこ)氏(58)が「農業の成長産業化に向けて農林中金が果たしていく役割」と題して講演した。

 大竹氏は、農林水産業者の協同組合を基盤とする民間金融機関の農林中金について、中期計画(2016~18年)で農業の成長産業化を推進するため「食農ビジネス」事業を新たな柱に設定し、大型の農家・農業法人との取引拡大、生産コスト低減支援に取り組んでいることなどを紹介。

 「今後の農業の主役になる担い手にとって頼りになる存在、産業界と多様な生産者をつなぐ架け橋となる存在を目指す」と述べた。

 金融業務を含めた食農ビジネスに、職員3500人のうち500人を振り向ける組織改革を実行、宇都宮支店でも25人が担当しており、「川上から川下まであらゆる情報を集め、スピーディーに対応できるようにした」と強調した。

 本県での取り組みでは、地域内自給型酪農モデルへの出資、JA佐野の移動金融車配置支援などを挙げた上、「農産物輸出には輸送コストを下げることも必要。少しでも長持ちさせる全農の研究にも資金を出している」と、県内でも輸出支援ができる考えも示した。

 大竹氏は岐阜県出身。東大法学部卒。1982年に入庫。大阪支店長、常務理事を経て2015年6月から現職。