「日本を取り巻くクルーズ市場の現状と将来」 商船三井客船社長 山口直彦氏

 しもつけ21フォーラム(下野新聞社主催)の3月例会が22日、宇都宮市内で開かれ、商船三井客船社長の山口直彦(やまぐちなおひこ)氏(58)が「日本を取り巻くクルーズ市場の現状と将来」と題して講演した。

 山口氏は2015年の世界のクルーズ産業について、クルーズ人口は2320万人、売上高は3兆7千億円で、関連を含む産業規模は14兆円超に上ると説明した。中国の利用者が100万人に迫る一方、日本は1990年代から20万人台で推移しているとし、「富裕層の『豪華客船』のイメージが定着してしまった」と日本が伸び悩んだ要因を指摘した。

 現在、大型客船の就航やアジアで拠点港の整備が相次ぎ、クルーズ産業は成長産業として注目されている。中国のクルーズ観光商品は日本が人気で九州には数多く来港しているといい、「今後、この流れは東日本にも訪れる」と展望した。

 国内も「人生を豊かに楽しもうという人が増え、レジャークルーズが増えるのは間違いない」と予測。海なし県「栃木」に対しても「圏央道などが整備され、クルーズ観光客が訪れやすくなる。このチャンスを生かしてほしい」と訴えた。

 山口氏は兵庫県出身。神戸商科大卒。大阪商船三井船舶に入社し、米マイアミのクルーズ船事業を調査。2016年6月から現職。日本外航客船協会長。