遺構は語る

戦後80年。戦争体験者の多くが鬼籍に入り、戦禍の記憶は薄れつつあるが、人知れず立つ碑やひっそりと残る跡が、あの大戦を後世につないでいる。県内各地の痕跡を随時紹介する。
 

 

航空機完成品の通り道

戦後 国産ジェット生産

 SUBARU航空宇宙カンパニー宇都宮製作所本工場(宇都宮市陽南1丁目)から陸上自衛隊北宇都宮駐屯地(同市上横田町)まで南北に延びる約1・5キロの道路がある。今は駐車場として使われているが、かつては製造されたばかりの航空機の通り道だった。

陸上自衛隊北宇都宮駐屯地(右上)へと延びるかつての航空機誘導路。現在はSUBARU航空宇宙カンパニー宇都宮製作所の従業員駐車場として使われている=7月30日午前、宇都宮市陽南1丁目、永嶌理絵撮影
陸上自衛隊北宇都宮駐屯地(右上)へと延びるかつての航空機誘導路。現在はSUBARU航空宇宙カンパニー宇都宮製作所の従業員駐車場として使われている=7月30日午前、宇都宮市陽南1丁目、永嶌理絵撮影